FFRIが大幅続伸、国策を追い風とする好業績株で貸株市場経由の空売り買い戻しに火がつく◇


 FFRIセキュリティ<3692.T>が続伸、一時800円高と値を飛ばし9000円台を回復する場面があった。研究開発型のサイバーセキュリティー専業企業で、独立系ながら高い技術力を有し、国家安全保障の観点から存在感を示している。純国産エンドポイントセキュリティーソフト「ヤライ」が高評価を得ているほか、専門のサイバー人材を擁し、防衛省向けをはじめ官公庁案件で実績が豊富。業績は25年3月期の営業64%増益達成に続き、26年3月期も2ケタ成長トレンドが続く見通しだ。足もとの政治的、社会的な動きも同社株を刺激する。自民党が新設した「国家サイバーセキュリティ戦略本部」は21日に初会合を開き、新たな「サイバーセキュリティ戦略」の策定に関する議論を行った。直近27日には、アサヒグループホールディングス<2502.T>が、ランサムウェアによるサイバー攻撃を受けたことに関する記者会見を開き、個人情報が計191万4000件流出した恐れがあると発表しており、企業のサイバーセキュリティーの重要性が改めて意識される状況となっている。FFRIの株価は10月21日に1万3800円の年初来高値を形成した後、大幅な調整に見舞われたが75日移動平均線を下回ったところで売り物が切れ、値ごろ感からの押し目買いや、貸株市場経由で積み上がった空売り筋のショートカバーが機能して株価はリバウンドに転じている。

(注)タイトル末尾の「◇」は本文中に複数の銘柄を含む記事を表しています。

出所:MINKABU PRESS


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