来週の株式相場に向けて=高値急騰後の一服場面か、日本版「HALO」株に期待感


 13日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比697円安の5万6941円と続落した。前日の米国市場でNYダウやナスダック指数が下落した流れを受けた。特にソフトバンクグループ<9984.T>が1銘柄で日経平均株価を約340円押し下げた。

 8日の衆院選での自民党大勝を受け、一時5万8000円台まで乗せたことで、「相場には過熱感が強まっていた」(市場関係者)という。とはいえ、依然として先行きの一段高期待は強い。

 衆院選後に日経平均株価の株価見通しを見直す動きが出ており、大手証券では年内の高値を6万2000円から6万5000円に引き上げた。年末の見通しは6万円から6万3000円に上方修正している。政治の不透明感が後退しリスク許容度が高まることを前向きに評価している。

 その一方で、足もとでは「SaaS(サース)の死」に対する警戒感が高まっている。人工知能(AI)が業務を代替することでソフトウエアやITソリューションなどのサービスが取って代わられることへの懸念が強い。1月下旬の米アンソロピックの新技術公開により、マイクロソフト<MSFT>やセールスフォース<CRM>のほか幅広い銘柄が売られているものだが、この日の東京市場でも富士通<6702.T>やNEC<6701.T>、それにSansan<4443.T>、フリー<4478.T>、マネーフォワード<3994.T>などが急落した。

 市場からは「AI代替懸念の波がどこまで広がるかを注視する必要がある」(アナリスト)との声が出ている。ただ、米国では「HALO(Heavy Asset Low Obsolescence)」株を見直す動きも出ているという。AI代替の懸念が小さい、事業が陳腐化されない価値の高い資産を持つ銘柄で、コカ・コーラ<KO>などが該当するという。

 この日本版HALO株の候補として、「重機や機械銘柄などが該当するのではないか」(アナリスト)という見方もある。HALO関連株として、結局、三菱重工業<7011.T>やIHI<7013.T>といった防衛関連や三井E&S<7003.T>など造船関連株が見直されることも考えられそうだ。

 スケジュール面では、来週は目立ったイベントは少ない。海外では、17日に米2月ニューヨーク連銀製造業景気指数、18日に米1月鉱工業生産、米12月耐久財受注、1月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録、19日に米12月貿易収支、米2月フィラデルフィア連銀製造業景況指数、20日に米10~12月期GDP速報値が発表される。中国は15日から23日が春節(旧正月)の祝日となる。18日にアナログ・デバイセズ<ADI>、19日にウォルマート<WMT>、ディア&カンパニー<DE>、ニューモント<NEM>が決算発表を行う。

 国内では、16日に10~12月期GDP、17日に5年債入札、18日に1月貿易統計、19日に12月機械受注、20年債入札、20日に1月消費者物価指数(CPI)が発表される。18日に特別国会が召集される。16日にブリヂストン<5108.T>、ロイヤルホールディングス<8179.T>、18日にトレンドマイクロ<4704.T>、19日に横浜ゴム<5101.T>が決算発表を行う。来週の日経平均株価の予想レンジは、5万6000~5万8200円前後。(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS


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