来週の株式相場に向けて=米イランの和平交渉を注視、新年度の投資姿勢を模索へ


 米イスラエルとイランの軍事衝突は28日で1カ月を迎える。この間、3月の日経平均株価の月間騰落率は27日時点で前月比9%下落とコロナショックに見舞われた20年3月(10.5%安)以来の水準となっている。

 ただ、1月に6%高、2月は10%高と衆院選の自民党大勝で日経平均株価は6万円近くまで急伸していただけに、依然として相場は高水準にあり、昨年末との比較では、なお6%程度値を上げた状況にある。

 経済面から警戒されているのは、イラン戦争で原油価格が急伸し、日本や米国などには高インフレと景気悪化が同時に進む「スタグフレーション」への警戒感が出ていることだ。イランとの軍事衝突により「従来、年内予想されていた米国の利下げ観測は見直さざるを得なくなった」(アナリスト)。このため、利下げ期待を背景に上昇基調にあった米ハイテク株は調整色を強めている。

 もっとも、米国は11月に中間選挙を控えており「イラン戦争の長期化はないだろう」(市場関係者)との観測は根強く、相場はこの期待に支えられている。トランプ米大統領は26日、イランの発電所への軍事攻撃を4月6日まで停止することを明らかにした。この猶予期間にイランとの和平交渉がどこまで進むかが注視される。市場には「イランとの軍事衝突が長期化する方向となれば、日経平均株価は5万円割れがあり得るが、イランとの交渉が進展すれば、相場は一気に上振れも予想される」との見方が出ている。

 来週からは、4月の新年度相場に入るが、イラン情勢を横にらみしながら投資姿勢を模索する展開となりそうだ。金融政策の舵取りに不透明感が漂うなか、来週は注目の経済指標が目白押しでその結果に一喜一憂することが予想される。

 具体的には、1日には3月日銀短観が発表される。大企業製造業の業況判断指数(DI)は17と12月の15から改善が予想されている。また、3日には米3月雇用統計が発表される。2月は非農業部門雇用者数が前月比9万2000人の減少と約5年ぶりの落ち込みとなり高い関心を集めた。3月は市場では5万100人程度の増加が予想されており、2月の落ち込みから回復するかが注目されている。

 また、上記以外のスケジュールでは、海外では31日に米2月JOLTS求人件数、1日に米3月ADP雇用統計、米3月ISM製造業景況指数、米2月小売売上高、2日に米2月貿易収支、3日に米3月ISM非製造業景況指数が発表される。3日は米国がグッドフライデーで休場となる。31日にナイキ<NKE>、1日にコナグラ・ブランズ<CAG>が決算発表を行う。

 国内では30日に3月18~19日開催の日銀金融政策決定会合の「主な意見」が公表される。31日に3月東京都区部消費者物価指数(CPI)、2月失業率・有効求人倍率が発表される。2日に10年債入札が実施される。30日にしまむら<8227.T>、象印マホービン<7965.T>、1日に日本フイルコン<5942.T>、2日に西松屋チェーン<7545.T>、霞ヶ関キャピタル<3498.T>、3日にあさひ<3333.T>、バイク王&カンパニー<3377.T>が決算発表を行う。2日にビタブリッドジャパン<542A.T>が新規上場する。来週の日経平均株価の予想レンジは5万2000~5万4800円前後。(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS


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