明日の株式相場に向けて=米巨大テック決算に関心、日銀会合は反対票に揺れる


 28日の東京株式市場は日経平均株価が前日比619円安の5万9917円と急反落した。前日に終値で初の6万円に乗せたが、この日は再び5万9000円台に下落した。相場の中身は昨日までとは全く逆で、牽引役を果たしてきたアドバンテスト<6857.T>、ソフトバンクグループ<9984.T>、東京エレクトロン<8035.T>の3銘柄で日経平均株価を1000円強押し下げた。その一方、東証プライム市場の70%強の銘柄が値上がりしており、TOPIXは3日続伸している。

 この日の相場の大きなポイントとなったのは、「アドバンテスト」と「日銀金融政策決定会合」だ。27日引け後に発表されたアドテストの27年3月期業績予想は連続最高益更新の見通しだったが、市場予想には未達だった。これを受け、株価は27日に急騰した反動売りに見舞われた。もっとも、アドテストの決算を受け、有力外資系証券では「保守的ガイダンスで上振れ余地大」とレポートを出すなど強気姿勢がみられた。「会社の保守的な傾向を踏まえれば、額面通りに受け取る必要はない」という。とはいえ、株価が急騰したAI・半導体関連株への高値警戒感はなお強い。それだけに、アドテストをはじめとした大手半導体関連への強気スタンスが続くかが、今後の注目ポイントとなる。

 更に、この日結果が発表された日銀金融政策決定会合も波紋呼んだ。「金融政策の現状維持」は予想通りだったが、3人の反対票が入った。高田氏と田村氏の反対票に意外感はなかったものの、「中川氏が反対票を投じたことには驚きを禁じ得なかった」との声が市場からは上がった。この反対3票を受け、「6月の利上げ濃厚」との見方も浮上している。ただし、中川氏は6月29日で任期満了を迎え、後任にはリフレ派と目される委員が就任する。これらの点や今後の経済情勢を踏まえ、金融市場はどう反応するかが関心を集めている。

 そんななか、明日は「昭和の日」の祝日で東京市場が休場。5月1日の取引を経て6日までの連休に突入する。一方、海外では、とりわけ29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表と米ビッグテック決算が注目されている。FOMCは現状維持の見通しだが、パウエル氏にとって米連邦準備制度理事会(FRB)議長として最後のFOMCとなるともみられており、その発言が注目される。更に、メタ・プラットフォームズ<META>、アマゾン<AMZN>、マイクロソフト<MSFT>、アルファベット<GOOG>といったハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)と呼ばれる巨大テック企業が揃って決算発表を行う。関心を集めているのはハイパースケーラーによるデータセンター(DC)を中心とする設備投資の動向であり、その評価はAI・半導体を含む世界のテック株を大きく揺さぶりそうだ。

 今週末にかけての相場は、AI・半導体関連株への一極集中が続くのか、利上げを視野に三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>などバリュー株の逆襲があるのかといった当面の相場の分かれ目となる可能性もある。今晩は米4月消費者信頼感指数が発表される。コーニング<GLW>やスターバックス<SBUX>、シーゲイト・テクノロジー・ホールディングス<STX>が決算発表を行う。29日にはクアルコム<QCOM>やフォード<F>の決算も予定されている。

出所:MINKABU PRESS


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