【注目IPO会見】ティアフォーCEO「日本の“虎の子”自動運転技術でAI時代の覇権目指す」


 日本初の自動運転専業企業のIPO(新規株式公開)として注目されたティアフォー<593A.T> が22日、東証グロース市場に上場した。公開価格1085円に対して7%下回る初値1009円を形成後、一時896円まで売り込まれる局面があったものの持ち直し、1015円で引けた。上場初日の株価推移を同社の加藤真平CEO(最高経営責任者)はどのように捉えているのか。事業の将来像をどう描いているのか。大引け後に行われた記者会見での質疑応答を抜粋して紹介する。

──上場初日の株価について。また黒字化のメドについて。

 マーケットの評価として真摯に受け止めたい。現時点で安定的な業績予測を出すことは難しいが、早期に黒字化できるよう努め、企業価値の最大化を目指すとともに、そのための情報開示も透明化していきたい。

──いま、世界で自動運転の技術革新が進展している。日本企業が参入する意義は。

 自動運転の技術革新はまだ黎明期にある。海外企業が先行していることは確かだが、自動車産業は日本の「虎の子」とも言える産業だ。そこで自動運転システムを量産できれば、先行するハイテク企業もキャッチアップすることができるはずだ。

──自社の最大の強みは何か。

 オープンソース型のOSを活用した当社独自のプラットフォームを持っているところだ。自動運転システムを開発する企業は、従来はゼロから開発しなければならなかったが、当社のシステムを活用すれば、自社製品に落とし込むための最終工程を共同開発するだけですむ。

──日本を代表する大手企業が資本参加している。各企業との提携については。

 現在、ヤマハ発動機<7272.T>やトヨタ自動車<7203.T> 、コマツ<6301.T>などのOEMパートナーとともに量産化を進めている。量産化できるシステムを確立できれば、業績拡大はもちろん、当社のブランド力の向上にもつながる。日本政府が打ち出す「2030年の自動運転車両1万台」という目標に貢献していきたい。

【記者の視点】

 自動運転の最先端技術を有する企業として話題を集めたティアフォーのIPO。記者の質問に対して、「私たちはディープテック企業なので」と答えた加藤CEOの言葉が印象に残る。短期的な値動きの先の長期的な成長を見て欲しい。そうした思いを市場が理解するためには、加藤CEOも話す通り、透明性のある情報発信が不可欠かもしれない。

【ティアフォー】

 2015年、名古屋大学大学院の加藤真平准教授(現・同社CEO)が公開した世界初のオープンソース型自動運転OS(基本ソフト)「オートウェア(Autoware)」の利活用を目的に設立されたスタートアップ企業。クローズド環境でソフトを開発する米中大手企業に対して、外部の開発者との共同開発により「レベル4(特定の条件での完全無人運転)」の自動運転システムにおけるディファクト・スタンダード確立を目指す。AI開発では他国の後塵を拝する日本企業の中で、AI実装の次の主舞台となる自動運転の分野で、世界をリードする可能性のある稀有な日本企業として注目されている。

出所:MINKABU PRESS


本画面にて提供する情報について
本画面に掲載されている情報については、(株)ミンカブ・ジ・インフォノイドが配信業者です。
本サービスに関する著作権その他一切の知的財産権は、著作権を有する第三者に帰属します。情報についての、蓄積・編集加工・二次利用(第三者への提供等)・情報を閲覧している端末機以外への転載を禁じます。
提供する情報の内容に関しては万全を期していますが、その内容を保証するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社及び情報提供者は一切責任を負いかねます。
本サービスは、配信情報が適正である事を保証するものではありません。また、お客様は、本サービスを自らの判断と責任において利用するものとし、お客様もしくは第三者が本サービスに関する情報に基づいて判断された行動の結果、お客様または第三者が損害を被ることがあっても、各情報提供元に対して何ら請求、また苦情の申立てを行わないものとし、各情報提供元は一切の賠償の責を負わないものとします。
本サービスは予告なしに変更、停止または終了されることがあります。

本サービスを提供するのは金融商品取引業者である内藤証券株式会社 (加入協会:日本証券業協会 (一社)第二種金融商品取引業協会)(登録番号:近畿財務局長(金商)第24号)です。