来週の為替相場見通し=追加介入思惑や日銀総裁発言が上値抑制


 来週のドル円相場は、日本の通貨当局による追加介入への思惑や日銀の植田和男総裁の発言などが上値を抑えそうだ。予想レンジは1ドル=156円50銭~163円00銭。

 7月30日のニューヨーク市場でドル円相場が短時間で5円近く急落したことで、市場では日本の通貨当局による円買い介入や米通貨当局が介入の前段階である「レートチェック」を行ったとの観測が広がった。ベッセント米財務長官は米FOXビジネスのインタビューで「円は非常に過小評価されており、極めて安い」と述べており、日米協調によるドル高・円安是正が警戒されやすい。

 7月31日まで開かれた日銀金融政策決定会合では政策金利の据え置きが決まったものの、あわせて公表された経済・物価情勢の展望(展望レポート)で27年度の成長率の予測中央値がプラス0.8%(4月時点はプラス0.7%)、生鮮食品を除く消費者物価指数(コアCPI)がプラス2.4%(同プラス2.3%)に引き上げられたことがドル円の上値を抑えそう。また、植田総裁が同日夕の記者会見で「これまで以上に物価の上振れリスクを意識する必要がある」などと発言したことが円買いを促す可能性もある。

 ただ、イランの国営メディアが30日に「イラン軍がバーレーンにある米軍施設を攻撃した」と報じるなど、米国とイランの軍事衝突が続いていることから関連ヘッドラインには引き続き注意が必要。米イラン情勢が再び混迷を深めれば、原油高を通じた米インフレ懸念や日本の貿易収支の悪化を警戒したドル買い・円売りが入るだろう。加えて、ドル円が下落する局面での国内輸入企業をはじめとした実需筋のドル買い需要も根強そうだ。

 なお、来週に発表される主な米経済指標は、8月3日に7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値と7月のISM製造業景況指数、4日に6月の製造業新規受注と6月の雇用動態調査(JOLTS)求人件数、5日に7月のADP雇用統計と7月のISM非製造業景況指数、6日に前週分の新規失業保険申請件数、7日に7月の雇用統計などがある。

出所:MINKABU PRESS


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