来週の株式相場に向けて=モメンタム相場から物色の裾野拡大へ移行か


 7日の日経平均株価は前日比76円安の6万5606円と小幅続落。減益決算を発表したソフトバンクグループ<9984.T>の下落も嫌気され、一時1000円を超す下落となったが、後場にフジクラ<5803.T>が好決算を発表したことも好感され全体相場は下げ渋った。

 ただ、主力のAI・半導体関連株では、足もとで好業績を発表しながらも値を下げる銘柄も目立つ。5日と6日にそれぞれ決算を発表した太陽誘電<6976.T>、古河電気工業<5801.T>などは売りに押される展開だった。

 市場関係者からは「モメンタム(勢い)相場は転換点を迎えつつあるかもしれない」との声も出ている。関心を集めるのが、米国で大手ヘッジファンドのシタデルがAI特化型ファンド、シチュエーショナル・アウェアネスの救済に乗り出した、という報道だ。シチュエーショナルを救済したことでAIラリーへの安心感が広がるという見方がある一方で「同様に破綻の懸念があるファンドが存在しないのか疑心暗鬼は拭えない」(アナリスト)との声もある。韓国のSKハイニックス<SKHY>などメモリー株の急落も警戒感を誘う。こうしたなか、AI・半導体関連株への選別は強まり、銘柄によっては戻り売り姿勢となって表れている可能性がある。

 その一方、AI・半導体関連相場からは蚊帳の外に取り残されてきた銘柄には、見直し買いが流入している格好だ。足もとでは6日発表の決算が好調だった任天堂<7974.T>、それに日本製鉄<5401.T>やNTT<9432.T>などの再評価を期待する声もある。日経平均株価は7月安値で当面の底打ちも予想されるものの、上値は重い展開となるかもしれない。モメンタム相場からの転換が本格化するかが、夏相場の最大ポイントとなりそうだ。 

 来週は後半から日本はお盆に入り、やや参加者が細る展開も予想される。注目イベントでは、12日に米7月消費者物価指数(CPI)、13日に米7月生産者物価指数(PPI)が発表される。また、12日にシスコ・システムズ<CSCO>、13日にアプライド・マテリアルズ<AMAT>が決算発表を行う。日本は11日が山の日の祝日で休場となる。

 上記以外のスケジュールでは、海外では11日に米7月中古住宅販売件数、14日に米7月小売売上高、米8月ミシガン大学消費者マインド指数が発表される。国内では、10日に7月開催分の日銀金融政策決定会合の「主な意見」、7月景気ウォッチャー調査、12日に7月マネーストック、13日に7月国内企業物価指数が発表される。14日はオプションのSQ算出日となる。

 10日に住友金属鉱山<5713.T>、サンリオ<8136.T>、12日に東京海上ホールディングス<8766.T>、TOPPANホールディングス<7911.T>、13日に三越伊勢丹ホールディングス<3099.T>、カネカ<4118.T>、14日にアシックス<7936.T>、荏原<6361.T>、SOMPOホールディングス<8630.T>などが決算発表を予定している。来週の日経平均株価の予想レンジは、6万2800~6万7800円前後。(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS


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