来週の為替相場見通し=財政悪化懸念などから円売り圧力根強い


 来週のドル円相場は、高市早苗政権の政策が財政悪化につながることなどを懸念した円売り圧力が根強いだろう。予想レンジは1ドル=158円00銭~161円00銭。

 政府が7月21日に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」で財政健全化の文言を削除したことや、昨年の日米関税交渉で両政府が合意した対米投資によるドル需要などからドル買い・円売りが入りやすい。また、中東情勢を巡る先行き不透明感から原油価格が高止まりしていることで、エネルギー輸入の多い日本の貿易収支悪化が警戒されていることも円の重荷だ。

 12日発表の米消費者物価指数(CPI)と13日発表の米卸売物価指数(PPI)はともに物価の鈍化傾向を示し、9月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利が据え置かれるとの見方が多くなっているが、年内の米利上げ観測はいまだ健在。円安の流れが止まらないことで、ドルの下落局面では押し目を買いたい市場参加者は依然として多いだろう。

 ただ、日米の通貨当局者は更なる協調介入に躊躇(ちゅうちょ)しない姿勢を示しており、ドル円相場は160円を超える水準では動きが鈍りそう。13日にブルームバーグ通信が「政府が日米協調の為替介入の効果を維持する観点から早期の利上げを支持しており、日銀は9月か10月に開催する金融政策決定会合での政策金利引き上げを視野に入れている」と報じ、14日にロイター通信が「日銀が早ければ9月17~18日の金融政策決定会合で1.25%への利上げを想定していることが複数の関係者への取材で分かった」と伝えていることが円の支えとなりそうだ。

 なお、来週に発表される主な米経済指標は、17日に8月のニューヨーク連銀製造業景気指数と8月のNAHB住宅市場指数、18日に7月の住宅着工件数と7月の鉱工業生産、20日に前週分の新規失業保険申請件数と8月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数、21日に8月の購買担当者景気指数(PMI)速報値など。国内では17日に4~6月期の実質国内総生産(GDP)速報値、19日に6月の機械受注、20日に7月の貿易統計、21日に7月の全国CPIが公表される。

出所:MINKABU PRESS


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