来週の為替相場見通し=米利上げ観測の後退で上値重い


 来週のドル円相場は、米連邦準備理事会(FRB)が10月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げに動くとの見方が後退していることから上値の重い展開となりそうだ。予想レンジは1ドル=156円50銭~159円00銭。

 ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は9月29日の講演で「FRBは9月に利上げを決定したため、現在は性急に行動する必要はない」と述べ、ジェファーソンFRB副議長は1日の講演で「追加利上げを急ぐ必要はない」との考えを示した。米金融政策の行方を見極めたいとのムードが広がりやすく、7日に公表される9月15~16日開催分のFOMC議事要旨に関心が寄せられている。

 一方、国内では6日に日銀の植田和男総裁が全国証券大会であいさつするほか、8日には日銀支店長会議が開かれる。2日に発表された9月の東京都区部消費者物価指数(CPI)でインフレ圧力が示されるなか、発言内容によっては日銀の利上げ思惑が強まり、日米金利差がすぐには拡大しないとの見方から円買い・ドル売りが流入しそうだ。また、片山さつき財務相が29日の閣議後会見で「引き続き日米当局の間で緊密なコミュケーションを維持し、秩序ある為替市場の維持に取り組む」と述べるなど、このところ日米の通貨当局者から円安をけん制する発言が相次いでいることで積極的には円を売りにくい面もある。

 ただ、世界的なインフレ上振れ懸念や財政リスクの高まりを背景に、米長期金利の上昇が続くようならドルの支えとなりそう。加えて、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が1日に米政府当局者の話として「米国は3隻目の空母打撃群と海兵隊の艦艇を中東に追加派遣する」と報じるなど、中東情勢を巡る先行き不透明感から原油価格に上昇圧力がかかりやすいこともドル高要因となりそうだ。

 なお、来週に発表される主な米経済指標は、5日に9月のISM非製造業景況指数、6日に8月の貿易収支、8日に前週分の新規失業保険申請件数、9日に10月のミシガン大学消費者態度指数・速報値など。国内では5日に9月の消費者態度指数・一般世帯、7日に8月の毎月勤労統計調査、8日に8月の貿易収支、9日に8月の全世帯家計調査・消費支出が公表される。

出所:MINKABU PRESS


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